話した仕事の手順をAIが整理し、マニュアルのたたき台を作る流れを表したイラスト

誰かが休むと、仕事が止まる

「この仕事は、あの人にしか分からない」「担当者が休んだので、戻るまで待つしかない」。中小企業の現場で、よく聞く言葉です。

仕事が一人の知識や経験に頼っていると、育児や介護、病気などでその人が休んだときに業務が止まりやすくなります。新人教育や担当変更にも時間がかかります。

こうした属人化を減らすために必要なのが、仕事の手順や判断のポイントを共有するマニュアルです。

マニュアルを作りたい。でも、書く時間がない

マニュアルが必要だと分かっていても、日々の業務をしながら一から文章にするのは大変です。慣れている仕事ほど、どこから説明すればよいのか分からないこともあります。

そこで、最初からきれいな文章を書こうとせず、まずは普段の仕事をしながら、その手順をスマートフォンやパソコンに向かって話してみます。

普段の仕事をしながら、手順を話す

たとえば、「最初にこの画面を開きます」「この数字は、こちらの資料と照合します」「この場合は、お客様に確認してから進めます」と、実際に誰かへ教えるつもりで話します。

余裕があれば、画面操作や作業の様子を動画で撮影しながら説明すると、どこを操作しているのかも伝わりやすくなります。画面収録が難しければ、音声だけでも構いません。

大切なのは、マニュアル作成のために仕事を止めず、普段の業務の中で記録を残すことです。

音声や動画をAIに入れ、たたき台を作る

録音や動画の内容をAIに読み込ませ、「作業の目的、事前準備、手順、注意点、確認事項に分けて、マニュアルを作成してください」と依頼します。

AIは、話した内容を文字にし、順番を整理して、見出しや箇条書きのあるマニュアルのたたき台を作ってくれます。

説明しながら話すだけなので、白紙の状態から文章を書くよりも、ずっと始めやすくなります。

AIが作った内容は、必ず人が確認する

ただし、AIが作成したマニュアルを、そのまま完成版として使うことはできません。聞き取り間違い、手順の抜け、名称や数字の誤りが含まれることがあるからです。

実際の業務と照らし合わせ、間違っているところを直し、初めて読む人でも迷わないかを確認します。必要であれば、画面の画像や書類の見本も加えます。

また、音声や動画に個人情報や顧客情報が含まれる場合は、会社で利用を認めているAIサービスを使うなど、情報の取り扱いにも注意が必要です。

完成したマニュアルをGemini Notebookに蓄積する

確認を終えたマニュアルは、Gemini Notebookに入れておきます。分からないことがあったときに質問すると、登録したマニュアルをもとに必要な箇所を探し、回答してもらえます。

ただ文書を保存するだけでなく、「この場合はどうすればよいですか」と尋ねて確認できるため、新しく仕事を覚える人にとっても使いやすくなります。回答の根拠となった箇所を確認し、最終的な判断は人が行います。

マニュアルは、作って終わりではない

仕事の方法が変われば、マニュアルも更新が必要です。最新版がどれか、誰が見直すのかを決めておくことも大切です。

最初から完璧な一冊を作ろうとせず、まずは一つの仕事を話して記録する。AIが作ったたたき台を人が直し、実際に使いながら育てていく。その小さな積み重ねが、仕事を一人の頭の中から会社の共有財産へ変えていきます。

AIは人を減らすためではない。人が安心して休める会社をつくるために使う。

株式会社SmartWomanでは、制度だけでなく、誰かが休んでも無理なく仕事が回る仕組みづくりも大切だと考えています。AIも活用しながら、引継ぎや新人教育を進めやすい職場づくりを支援してまいります。